健康ブームは21世紀のとても大きなトレンドです。
この記事を読んでくださっている方の中には、おそらくそのトレンドにしっかりと乗られて、食事に限らずいろんな健康法をご存知な方もおられると思います。あるいは、今まではあまりなかったけれども、何かをきっかけに健康への興味を持ってこの記事を見ていただいている方もおられるかもしれません。
今回は、いろんな健康法はあるけれども、基本的な栄養素の話とカロリーの話の教科書的なことをまずはおさえておく方が良いと考えて記事にしました。「もう色々知っているよ」という方は復習に、「今から勉強し始めたい」という方は最初のステップになると思います。
基本的な話からし始めていくので、このレベルまで知っていた!あるいは、全部知っていた!ということなど、ぜひこちらのサイトのコメント欄、あるいはPostPrimeでのコメント欄で教えていただけると嬉しいです。今後の記事の参考になりますので、ぜひ教えてください♪
Lv.1 【3大栄養素】
まずはざっくりとした栄養の話です。
三大栄養素というのは聞かれたことのあるワードだと思いますが、その大まかなイメージをまずはお伝えします。
- 炭水化物:即効性のあるエネルギー源(脳・体)
- 脂質:エネルギー源、細胞・ホルモンなどの原料
- タンパク質:エネルギー源、いろんな細胞(筋肉や皮膚、内臓など)の原料
こうして見ていただけるとわかると思いますが、決してどれも無駄な栄養素はなく、私たちが生きていく中で必須の栄養素となっていることがわかります。だからこそ、三大栄養素と呼ばれるわけですね。
Lv.2 【カロリー、エネルギー?】
先ほどの栄養素は、どれも”エネルギー源”と書いていることに気がついた方もおられると思います。今から食べる食事が、どれくらいのエネルギーになるかを考える時、これらの栄養素から実は計算ができます。
- 炭水化物:4kcal(キロカロリー)
- 脂質:4kcal
- タンパク質:9kcal
※それぞれ1gあたりのカロリーです。
※カロリーはエネルギーの単位で、定義としては「1ℓの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーが1kcal」です。この定義は覚えても、?マークがつくだけですので、豆知識程度に思っていてください。
Lv.3 【エネルギーの使い道、基礎代謝】
このエネルギーの多くが、体を維持していくために使われます。これを基礎代謝と言います。
基礎代謝は年齢や筋肉量などによって大きく変わってきますが、ざっくり6割くらいと思っていただければと思います。そして、体を動かすことで使われるエネルギーが約3割です。後の1割は何だと思われますか?
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・・
・・・
後の1割は、食事をするときに消費されます。
食事をするのでもエネルギーが使われるって、少し驚きですよね。
Lv.4 【5大栄養素】
さて、5大栄養素という言葉も聞かれたことがあるかと思います。上で述べた三つに追加して、ビタミンとミネラルを加えたものが5大栄養素となります。なお、食物繊維をさらに加えたものを6大栄養素と言います。それぞれの役割はかなり異なっていますが、今回もざっくりとした目安をお伝えします。
- ビタミン:エネルギーが作られるのを助ける、免疫力UP、体のいろんな組織を維持する
- ミネラル:体のいろんな細胞の材料、体のバランスを整える
Lv.5 【エネルギーを作るにあたって】
さて、ビタミンが不足すると良くない!という話はよく聞きますよね。これの大きな理由の一つが、エネルギーに関することです。
実は、ビタミンは、3大栄養素からエネルギーが体で作られる際にとても重要な役割を果たしています。それぞれの栄養素からエネルギーを作るにあたって、ビタミンは生成過程で必要な
ですので、ビタミンが不足をしていると、体の中でうまくエネルギーを作ることができない、という事態になる可能性があります。
Lv.6 【肥満】
さて、エネルギー過剰、いわゆる食べ過ぎたときにどうなるか、みなさんご存知のように、余ったエネルギーは脂肪として体に蓄積されていきます。もともと飢餓が当たり前だった私たち人類は、飢餓の状態になっても大丈夫なように蓄えておく習性を身につけました。しかし、飢餓の状態が珍しくなってきた現代社会においては、この飢餓の時の対策・リスクヘッジが、反対に体の健康状態を損ねるということがわかってきました。
日本人の死因のトップはがん、そして脳・心臓疾患です。この疾患群の多くのリスクに”肥満”があるとわかっています。ですので、”肥満”というのは単に見た目の問題だけでなく、重大な病気のリスクになるのだということは、ぜひ知っておいてもらえればと思います。
肥満の一番わかりやすい指標はBMIです。BMIは次の式で求められるので、ぜひお手元のスマートフォンで計算をしてみてください♪
BMI = 体重(kg) ➗ (身長(m) ✖︎ 身長(m))
BMIが18.5〜25あたりが、一番いろんな病気のリスクも少ない、理想的な体重とされています。この値が25を超えると、身長当たりの体重が重い状態、つまり肥満というふうに考えられます。
まずは一度計算いただき、ご自身の状態がどうかというところを確認してみてください。
Lv.7 【痩せ】
肥満については、テレビでもYouTubeでも、学校でも、いろんなところでその弊害や対策が伝えられています。
しかし、その反対の”痩せ”という状態についてはあまり語られることはありません。
痩せの状態は、次に説明する必要なエネルギー量が慢性的に(長い期間)少ないことによって起こります。これは単に摂取が少ないという場合もあれば、活動量に対して少ないという場合(スポーツや肉体労働をしているなど)、あるいは何か病気があってそこに栄養を取られている場合などに起こります。
肥満は何十年の経過でいろんな病気のリスクを上げていきます。痩せの状態も、体に必要な栄養が慢性的に足りていない状態ですので、いろんな病気に対しての予備力が少ない状態であることが想像できると思います。さらに痩せの状態が過剰に・慢性的になると、より短期的に命に関わる状態になることもあります。
痩せの原因には上で述べたようにいろんな原因があり、単に「食べればいい」というだけの話に収まりきりません。かなり長い話になりますので、ここでは簡潔にのみ説明をさせていただきます。
仮に今、BMIを計算いただいて18.5を切っている場合には、たとえば自分の理想的な体型がより痩せている状態だと思われていても、科学的・客観的にはこれ以上痩せるのは体にとって良くないことだということは、ぜひ知っておいてもらえればと思います。
Lv.8 【必要なエネルギー量】
1日に必要なエネルギー量は次のような式で計算することができます。
1日に必要なエネルギー量(kcal) = 基礎代謝量✖︎身体活動レベル
これだけでは何のこっちゃ、という感じですので、解説をしていきます。
①まず基礎代謝量は、基礎代謝基準値と標準体重で計算ができます。基礎代謝基準値はこちらのサイトから見ることができます。おおよそ20-24程度の数値が入りますが、年齢・性別によって異なりますので、ご自身に合ったものを見てください。これに標準体重(身長(m)✖︎身長(m)✖︎22)を掛け算したら出ます。
もしいっぺんに計算をしたい!という方は下記の計算式でいっぺんに出ます。
男性 | (0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢(歳)-0.4235)×1,000÷4.186 |
女性 | (0.0481×体重(kg)+0.0234×身長(cm)-0.0138×年齢(歳)-0.9708)×1,000÷4.186 |
※ここの”体重”を、実際の体重で入れると、現在のあなたの体重を維持するのに必要なカロリーとなります。
標準体重で計算すると、1日に必要な理想的なカロリーとなります。
②次に身体活動レベルについてですが、これはざっくりとした目安をお伝えすると・スポーツをしていたり、体を動かす仕事の人→2・デスクワーク中心で、軽く体を動かすくらいの人→1.75・あまり体を動かさない人→1.5より細かい基準を知りたい方はこちらのサイトを参考にしてください。
④それでは改めて計算をしてみましょう♪
下に画像で載せています。
カロリーの自動計算
Lv1〜8までのまとめ
今回は、私が勝手にレベル分類をしましたが、これに根拠はありません笑 私の主観と独断によるものです。また、Lv9以降についても投稿を考えていますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。
健康食事講座(PostPrime)
このビタミンはこういう効果があるよ!とか、炭水化物は減らすべし!タンパク質は増やすべし!とか、16時間断食はいいぞ!とか、いろんな健康法が世の中には溢れています。
その中には、多くの方にとって素晴らしい健康法もあれば、眉唾物の健康法も多くあります。健康法の見分け方については別にPostPrime上で解説をしていますので、もしご興味があればぜひみてみてください。
PostPrimeは基本的には無料で使えるプラットフォームです。私の記事もほとんどが無料で読めます。下記の記事の一部は有料の記事となっており、1ヶ月500円で読むことができます(これをプライム登録と言います)。また、2021年12月現在は1ヶ月無料で読むことができますので、ぜひこの機会にPostPrimeへの参加とともに、私へのプライム登録をぜひご検討いただければ幸いです。
・基本編:https://postprime.com/eyXARYapOuibT/posts/142966
・健康本との付き合い方:https://postprime.com/eyXARYapOuibT/posts/143029
・科学的根拠のない情報との付き合い方:https://postprime.com/eyXARYapOuibT/posts/183285
・人類史から考える健康と食事: https://postprime.com/eyXARYapOuibT/posts/205995
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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